KOF2004 での BlueQuartz 知名度調査結果


KOF2004ブースとアンケート調査風景
2004年10月23日、 Kansai Open Source 2004 / 関西コミュニティ大決戦 にブース出展した際に、来場者に向けて BlueQuartz の知名度調査をしました。
以下にその結果をまとめておきます。


調査方法
アンケートは調査員(二名)が来場者に調査項目を一つ一つ問診して記入する方法で行いました。 二日間にかけて回収した有効総サンプル数 133 通、 一通あたり 3 分以上は掛かるような聞き取り調査にしてはかなりの数が集まりました。
明示的に Cobalt Users Group ブースを訪れた人だけを対象にしたわけではなく、 ブースの順路を通過する来場者をほぼ無作為にピックアップしています。 そのため、KOF2004 イベント全体の来場者の属性を比較的よく反映していると思われ、 この時点でのオープンソースコミュニティ全体のなかでの BlueQuartz の知名度を推し量ることが可能なデータが得られたと考えています。
KOF2004 イベントはオープンソースに限らず、Macintosh コミュニティなど広くコンピュータ一般のコミュニティを対象に含めたものですので、むしろ Unix コミュニティ、ネットワークコミュニティなどを合わせたコミュニティの中での知名度と考えても良いかも知れません。 (例えば私たちの両隣は BeOS と Squeak のブースでした。)
調査項目
質問項目は以下の通りです。
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総評
KOF 来場者の傾向、という点を差し引くべきだが、BlueQuartz の知名度は意外に高いようです。 システム管理者やネットワーク管理者に対しては半分程度の率で BlueQuartz は既に知られていました。 Cobalt 知名度はそれより遙かに高かった(80%弱!)のですが、Cobalt をサーバ管理のためのものと認知していた層が少ないことから、Cobalt のことをよく知っている層がこの BlueQuartz 知名度を押し上げているわけではありません。 逆に Cobalt と言えば今は BlueQuartz 、という流れでの認知を進めていくのがアプローチとしては正しいのではないかと思われます。
認知を広げたのは昨年のKOFでの露出やネットニュース、雑誌などが強く、内輪向け以外の地道な広報活動が奏功しています。 これは今後も継続すべきででしょうが、しかしこれ以上の認知を無理に追う必要もないでしょうね。 長い視点で Cobalt ブランドと同程度の高い認知を目指すべきなのかも知れませんが、この驚異的なブランドにしても 6 年の Cobalt ビジネスの成功の結果であって、最初の一二年でこれほどの認知があったわけではありませんから。

各質問項目ごとの分析

    属性項目
    まず回答者の属性が分かるような項目と、BlueQuartz の知名度との関連について見る。
    KOF来場者は趣味ユーザよりむしろいわゆるコンピュータ、またはネットワーク業界で働いている人の比率が高いことがわかる。 ネットワーク管理、システム管理にたずさわっている来場者ではBlueQuartz の知名度はほぼ 50% 程度となっている。 そうでない層には知名度は相対的に低いが、これは当然というところか。 同様にシステム開発者層には知名度は低めであるが、それでもシステム開発者中の 40% ほどとなっている。
    総じて知名度については現時点ではこれで充分、と言う状況ではないだろうか。 ただ、Cobalt の知名度は 80% 弱もあり、BlueQuartz が目指すべきゴールはまだまだ遠いことがわかる。
    それにしても来場者の Linux/BSD 利用者率の高さには驚かされる。

    Linux/BSD 利用目的
    果たして、Linux/BSD の利用目的が趣味なのか業務なのか、という点で比較してもBlueQuartz 知名度はほぼ変わらず、との結果が出た。 全く相関関係のない項目なのか、もしくは一般には趣味ユーザにより知名度が高くなるのが一般にも拘わらず、広報の効果もあってビジネス指向のシステム管理者にも情報が届いていると見るべきなのか?

    コンピュータ利用経験年数
    サンプル数が多くないが、ともかく来場者の経験年数(およびそれから推定される年齢層)にはかなりな偏りがあることが分かる。 そのなかで 10-14 年目と 15-19 年目の知名度の開きが余りに大きいのが気になる。 が、うーむ有意な結果とは言えないか、というところ。ナゼこうなるのだろう。。。

    Cobaltブランドの浸透度
    Cobalt というブランド名の浸透度と、その認知について尋ねた。 同時に Cobalt を知っている層にとって BlueQuartz がどの程度の認知かを見る。 結果として Cobalt ブランドは非常に強い認知度 (80% 弱)であるが、BlueQuartz はその半分に認知されていることがわかる。
    しかしこの約半分という認知度は属性項目における BlueQuartz 知名度調査の「業界人」「システム管理者」対象のケースとほぼ変わらない。 つまり Cobalt 認知層により強く BlueQuartz 認知がある、と言う状態ではないことがわかる。 もちろん Cobalt ユーザにとっての BlueQuartz 認知度は相応に高いことが想像されるため、致命的に Cobalt と BlueQuartz の関連づけが弱いのではないと思われるが、若干の疑問が残る。
    逆に Cobalt という名前は知っているがサーバ管理ソフトとまでは意識していなかった(単に聞いたことがあるな、程度)の層がかなり厚いことから、Cobalt というのはそうした層にまで認知されるほどブランディングが良くできていた、と言うことかも知れない。 実際、BlueQuartz を知っている層はぼぼ全員が Cobalt をサーバ管理ソフトだと認識している。

    知った時期、情報ソース
    いつ BlueQuartz を知ったか、という問いに対する回答は実にさまざまだった。以下に列挙しておく。
    RaQ550版リリース時、最近、いつのまにか、去年(5)、 8月2日(なんだ?)、今日(3)、一年前(8)、開発がはじまった頃(8)、 最近(3)、今年の春、今年の夏(2)、改名したとき、今年(3)、かなり前、1997(勘違い)、3年前(勘違い)、 ニュースリリース、最初から、最近の「UnixUser」誌の記事、etc..
    ニュースソースは大多数がネットニュースとなっている。 メイリングリストが多数を占めるような状況ではない、つまりCobaltコミュニティ以外のサンプリングでこれだけの認知がニュースや雑誌など Cobalt Users Group の広報活動を通じて得られたと考えるべきか。 広報で頑張った甲斐があったと思うことにしたい。

    BlueQuartz 利用度
    現時点でこれを問うのはほとんど冗談だったが、それにしても利用者がそれなり(サクラ以上)に居たのは驚きである。

    サーバ管理ソフトについて
    サーバ管理ソフトについては問い合わせ時には PLESK, Ensim についても尋ねていたが、利用者が一人もいなかった事が却って驚き。 HDE と返答したケースが一例あったが、他はない。 案外何も使っていないようで、かつ Webmin が多い、ということは実にマーケットとして難しいことを示している。 つまり Cobalt 並みの完成度が無い限り、コストが掛からない Webmin などしか土俵に乗らないということか。
    冗談で telnet, vi で充分という項目を設けたところ、KOF 参加者の特性か最大層となったのは実に冗談になっていない。

謝辞
アンケート調査に答えてくださった 133 名の KOF 来場者の皆様に感謝します。 また一日半の間、二人交代制でこの調査を続けてくれた 8 人の調査員スタッフにも感謝を。 とてもではないが僕たちスタッフが声を掛けていたのでは 133 人もの方の協力は得られなかったでしょうから!
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